おとひろい
やっと出来上がりました。
「おとひろい」。
新作の絵本です。
10月17日18日と、千葉県市川市で開催される「工房からの風」で発表するため、約1年かけてあたためてきた作品です。
「工房からの風2015」→☆
ことばをもたない少年が、いごこちのいいじぶんだけの世界から、ちいさな一歩を踏み出し、外の世界と関わりながら、大切なものを見つけて希望や祈りをまとって未来を生きていく物語。
私の息子には障害があるのですが、彼と過ごし、彼の言動を見ていると、私には計り知れないなにかが内側に広がっているように思えます。
その内側に触れてみたい。
そう思うのと同時に、同じように障害を持つこどもたちやおとなたち、自分が理解出来ない行動をとる人々への畏怖の感情が、理解や想像することでほどけていくのを感じました。
それは障害を持つひとに対してだけではなく、自分に対峙するひとが、外側からは見えない、なにか深い思いや経験に基づき行動を起こしているということを、「おもんぱかる」ことにもつながっているように思います。
私は、この絵本を通じて、沢山のひとに障害を知ってもらい、「知らないことからの畏怖」から、「知っているからこその理解」へ変えていけたらいいなあと思っています。
右だ左だ上だ下だと、大人の事情からうまれるなにかで、やんややんやと言いあって、お互いの声に耳を傾ける事を忘れてしまったこの社会にも。
